数年前から話題になっている言葉「FIRE」をご存知でしょうか。
FIRE とは、「Financial Independence(経済的自立),Retire Early(早期退職)」の頭文字から出来ている言葉で、欧米の若者から始まったとされるFIREムーブメントは新たなライフスタイルとして注目を集めています。
会社に縛られる人生から抜け出して自由に生きること!
資産運用による収入や節約で経済的自由を手にする「FIRE」 は、従来のお金持ちになりセミリタイアするというライフスタイルとは若干異なります。
FIRE では労働という縛りから解放される事が重要。
そして、FIRE に必要な資産目安は年間支出の25倍と言われています。
年間支出は人それぞれなので、例えば都内から地方へ移住し支出を減らす事で、必要な資産も下がります。「車はいらなかったな、自転車でも何とかなる」とか「洋服はユニクロで十分、外食もしなくて平気」など、自由のためなら節約出来ることは沢山あるかと思います。
このように、節約すれば早期退職に必要な資産は減らせるという事。
自分の価値観に合った生き方を見つめなおし、経済的独立と早期退職を目指すことは誰にでも出来ます。
FIRE(ファイア)する為の目安
冒頭にも書きましたが、FIRE するための目安とされるのが次の2つ。
資産は「年間支出の25倍」
支出は「投資元本の4%」
単純に年間支出が300万円の家庭であれば、資産は(300万×25倍)7,500万円必要という計算になります。
仮に資産が出来たとして、そのまま収入が無ければ25年で資産が無くなってしまう事になります。
しかしこの7,500万円を資産運用すれば、これまでの米国株式市場の実績から4%以上の利回りが期待出来ます。
そこで「支出を投資元本の4%に抑える」というルールがあり、7,500万円の4%がちょうど年間支出の300万円なので、資産は目減りしないという考えが生まれました。
とはいえ、7,500万円ほどの大金なかなかハードルが高いと感じてしまいますよね。
ポイントは「支出」です。
節約する事で年間支出は抑えられ、必要な資産目安も減らす事が出来ます。
また、FIRE は労働に縛られない生き方を目指すものなので、副業など副収入を得ながら自由を主として生活が送れれば、必ずしも支出の25倍まで資産を作る必要はありません。
例えば、年間支出300万円のうち副収入100万円が見込めるなら、残り200万円×25倍の5,000万円 を目安に投資元本の4%(200万円)の運用利益を得られれば、早期退職も可能です。
まずは、自由な生活に必要な支出を出すことが目安を出す第一歩になります。
私がセミリタイアを目指す理由(ワケ)
私は現在42歳の平凡なサラリーマン。
そんな私もセミリタイアを目指す一人。
FIRE とセミリタイアは似たような意味で扱われる事が多いですが、私は広義の中では同じものとして捉えています。
狭義ではセミリタイアの方が、セミ(半ば)と付くぐらいなので、私生活メインで時々仕事してるイメージです。
40代といえば一般的には会社の中堅もしくは管理職にいたりと、まさに働き盛りの年代です。
そんな私も今まさに上と下に挟まれた中途半端な立ち位置。
プライベートでは子供が小学生になり、これから先、学費や生活費と何かとお金も掛かります。
正直、今からセミリタイアを目指すなんて無理ゲー・・・と、諦めてしまいそうにもなりますが、私にはセミリタイアを目指す理由が2つあります。
1.会社に縛られず自由に生きたい
1つ目は FIRE の定義でもある、労働という呪縛からの解放です。
昔から日本人は働き過ぎと言われていますが、本当にその通りだと思う。
ではなぜ人は働くのでしょうか?
単純な話、お金のためですよね。
生活の為に会社に行って働く。
多くの人はそこに何の疑問も持たず、無意識に日々働いているんじゃないでしょうか。
そして、それが当たり前だと思っていませんか?
嫌な仕事でもしなくてはいけない、残業もしなくてはいけない、嫌な上司とも付き合わなくてはいけない。
するとどうでしょう、残業しない奴は悪者扱い。行きたくもない飲み会や社内行事はほぼ強制参加で、不参加などしようものなら白い目で見られるわけです。
最悪査定にも響くでしょう。
そんな風土は社内全体に蔓延し、年々引き継がれています。
そしてそれが常識になっていくのです。
私から見ればそれは会社に洗脳されている状態で、何故自ら環境を悪くするのか理解不能です。
だからものすごく居心地が悪い。
私の職場だけでなく、少なからずこういった環境の職場は存在するでしょう。
「がんばらない働き方」という本にも書かれていますが、「がんばるのが仕事」「つらいのが仕事」という風潮にはすごく違和感を感じます。
(もちろんそんな会社ばかりではないと思いますが)
中には仕事の為に生きているような仕事人間も見受けられますが、はっきり言うと気持ち悪く・・・私はそうはなれません。
人は何の為に生きてるんですか?
断じて「仕事のため」ではないですよね。
皆、楽しく生きればいいのに、人生の大半を奪われる仕事をわざわざ苦痛な環境にする必要なんて全くない。
仕事だって楽で楽しいに越したことないはずです。
過労死や仕事が原因の自殺など、まさに本末転倒の際たるところ。
会社で働く事自体が悪いわけではありませんが、そのままにしていては人生が勿体ない、そう思いました。
私は会社で働く事が性に合わず苦痛に感じるので、会社に縛られず自由に生きる。
そのライフスタイルがとても魅力的に感じ、今では少しでも早くそうなりたいと願っています。
2.将来のリスクへの備え
もう一つの理由。
それは将来の経済的リスクへの備えです。
会社は将来倒産やリストラなどのリスクがあり、現状の経済面を会社一つに依存している状態は危険と感じています。
コロナウィルスのようなパンデミックや自然災害なども、いつ起こるか分かりません。
収入源が会社一つでは、何時収入が0になってもおかしくない状況と言えます。
また、日本は少子高齢化の影響で今後人口は減る一方、高齢化も進んでいきます。
厚労省のデータでは、2065年には総人口が9,000万人を割り込み、高齢化率が38%台の水準になると推計されています。
年金を支える労働者人口の割合が悪化するわけだから、将来の年金支給額は減り、支給年齢も徐々に上げられる事も予想されます。
老後は年金生活なんて過去の時代、年金も当てに出来ません。私達の老後は子供に養ってもらうか自分達で何とかするしかない。
セミリタイアを目指すという事は、会社に依存しない収入源を作る事でもあります。
例えセミリタイア出来る程の収入を得られないにしても、別の収入源を作り育てる事は、そうしたリスクへの備えにもなり安心に繋がります。
私は現在、月数万円の副収入を生んでいますが、それだけでも会社への依存度が薄れ、給与に対する不満や憤りが無くなるなど、精神面で良い福利効果が生まれています。
【まとめ】会社に縛られない人生「FIRE」を目指す
経済的自立をする事で早期退職し、会社に縛られない生き方をする FIRE(ファイア)。
人生は労働のためにあるんじゃない!自分のためにあるんだ。
というシンプルな答えのような話ですが、実際には難しいというのも事実。
FIRE(ファイア)は、20代30代の若い時期からしっかり資産形成し30代40代で早期リタイアを目指す言葉として使われています。
しかし、若い人だけでなく私のように40代の中年でも、「このまま会社に縛られた人生を送りたくない」という想いを抱いている人はたくさんいると思います。
今は YouTuber や投資、ブログなど、個人で稼げる時代です。
それは難しいとしても、資産運用は誰でも出来るので私のような凡人にも資産を大きく増やせる可能性やチャンスはいくらでもある。
これからでも計画的に戦略的に資産形成することで、1年でも2年でも着実にセミリタイアに近づくはずです。
確かなのは、何もしなければ何も変わらないという事。
現在42歳の私は動き出しが非常に遅かった(さすが凡人・・・)と自覚してますが、40代からでも FIRE を目指して動き始める価値は十分あると思います。
50代でセミリタイア出来たとしたら、それでも定年退職より何年も長く自由に生きられるわけですから。
会社で働く事が苦痛な人、自分の人生を取り戻すために FIRE(ファイア)ムーブメントを起こしましょう。